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いけのそばの スカンポのしげみのしたは すずしいかぜが ふいてきます。 いまそこで あひるのあかちゃんたちが たまごからピョコリピョコリと あたまをだしたところです。 『ガアガア、とかったわ〜!ようやくうまれたわ!さあさあはやく でておいで。』ところが、いちばんおおきなたまごだけ まだかえりません。『おかしなたまごだこと。ね、どうしたの?』 おかあさんはコツコツと やさしくたまごを つつきました。 おくれてからでした。おまけに ピョッピョッっと なきながら こらがりでた ひよこは おおきくて みにくい子だったのです。 『なんとまあ、おそろしく 大きなこでしょう!ひょっとしたら しちめんちょうの あかちゃんかもしれないわ。でもいいわ すぐに わかることですものね。』
3.『さあさあ、およぎの おけいこよ。およげなくちゃ、アヒルの子では ありません!はやくはやく!』 アヒルの子どもたちは おかあさんに いわれて 水にとびこみました。 すると おおきなみにくいヒヨコもうしろから じょうずに およいでくるでは ありませんか。 『やっぱりわたしの子どもだわ。どうでしう、あの足のうごかしかたの りっぱなこと!しせいだって、しゃんとしているわ。』 (画面をぬきながら)けれども このようなたのしいひは 3日(みっか)とつづかなかったのです。
4.かわいそうにアヒルの子は だんだん みんなから いじめられるように なりました。ニワトリにはこづかれるし ネコにはねらわれるし きょうだいたちまで『ふん、きもちのわるい やつ!』といわれて あいてにも してもらえなくなりました。とうとう おかあさんまでが 『いっそどこか、とおくへいってくれたら』 とかげで いうようになりました。 あるよるのこと、みにくいアヒルの子は かきねをとびこえて みんなのところから にげだしました。 5.かなしい さびしい アヒルの子のたびは つづきました。 どこへいくという あてもありません。 おおきな ぬまのほとりで 2わのガンの子どもに こえをかけられました。 『おぴ、へんてこなきみ。わたりどりに なる気はないか?いっしょに きてもいいぜ。』 ガンのなかまになっても いいな、 とアヒルの子はおもいました。 (画面をぬきながら)バーン!!ババーン!!
6.てっぽうのおとが あたりに こだまして ガンのむれが ぱっと とびたちました。 みると、おおぜいのりょうしたちが とりかこんでいます。りょう犬が ピシャッ!ピシャッとぬまに はいってきました。 アヒルの子はすっかり きもを つぶして おごごうにも うごけません。 ところが いぬは アヒルの子のそばまで くると フンッと はなをならして いってしまったのです。 『そうか、ぼくがあんまり みにくいんで いぬまで かみつこうとしないんだな』 アヒルの子はほっとしたものの なにやら なさけないようなきもちでした。 7.あきになりました。みにくいアヒルの子はまだ だれのなかまにもなれず まいにち みずに もぐったり していました。 そんなあるひのゆうがた。 アヒルの子は大きな うつくしいとりが みなみへ むかって とぶすがたを みました。 『なんて うつくしいんだろう。みたこともないとりだ。』 それははくちょうでした。はくちょうたちは たかいそらで よくひびくこえで なきました。そのこえをきくと アヒルの子はわけの わからない ふしぎなちからで むねを しめつけられ ひとこえ たかく さけんだのです。じぶんでも びっくりするような たかい いつもと ちがった さけびごえでした。 8.さむいさむい ふゆのあさ。アヒルの子は こおりに とじこめられて しまいました。 ひとりのおひゃくしょうさんた とおりかかって たすけてくれたのは いいのですが、 それが またまた たいへんなことになりました。 アヒルの子はおろおろ にげて ミルクのつぼに とびこんでいしまい、 おかみさんが すっとんきょうなこえを あげて 手をたたくと こんどは バターのたるに とびこんでしまい、それから こむぎこのおけに はいって パタパタ パタパタ どうのもこうにも なりません。あっというまに アヒルの子はそとへと にげてしまいました。 (画面をぬきながら)にんげんのところもすみやすく ありませんでした。 10.ヒュルヒュルと きびしい きたかぜが ふきあれる ふゆのあいだ、 アヒルの子がであった いろいろな くるしみ かなしみは あまりにも かわいそうで とても おはなし することはできません。ともかく こうして ぬまのかれくさのなかで じっとしているうちに いつか はるがきて ヒバリがうたをうたいはじめました。
11.うつくしいはるになったのです。アヒルの子はとつぜん はばたきました。 すると おどろいたことに からだが かるがる そらに うかびました。 『ああ、いったい どうしたっていうんだろう? ボク、そらを とんでいる!』 そうです。アヒルの子は じぶんが もうりっぱな はくちょうに なっていることなど おもいも よらなかったのです。 12. 3わのすばらしい はくちょうが ちかづいてきて いいました。 『なんて うつくしい なかまだろう!わかくて どうどうとしていて きみがいちばんすばらしい!』みにくいアヒルの子をいわれて おおきくなった わかいはくちょうは はねを サアっと ひろげると すんなりした くびをあげて うれしいこえで いいました。『 ゆめみたいだなあ!』ってね。ほんとうに ゆめのように しあわせだったのでしょうね おしまい! |
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